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2017.2.28
ベンチャー法務

「パーソナルデータの利活用促進と消費者の信頼性確保の両立に向けて」という指針が発表されました

政府の個人情報保護委員会が2017年2月27日、事業者が集めた情報(ビッグデータ)のうち個人情報の利活用の際に必要な情報の加工方法について、「パーソナルデータの利活用促進と消費者の信頼性確保の両立に向けて」という指針を発表しました。

 

個人情報保護法の改正により、適切な加工を行うことで本人の個別同意がなくとも個人情報を利活用する道が開けましたが、今回明らかになった指針では、具体例を挙げてこの「適切な」加工の在り方が示されています。

 

具体的には、

①購買履歴情報(POSデータ)

②クレジットカード利用情報

③電車の乗降履歴情報

④自動車の移動履歴情報

⑤電力利用情報

の5つのモデルケースを挙げ、いずれもサンプルとなる図表を用いてかなり詳細にその加工方法を解説しております。

 

連続的な位置情報の収集・集積を行うような事業者にとっては、集積データはそれ自体に価値が見込まれます。したがって、そのような事業者にとって、当該情報の匿名加工化は必須の過程となります。その匿名加工化の水準につき「線引」がされた意義は極めて大きいといえます。

 

また、上記のように匿名加工化が必須となることに起因して、匿名加工化を見越した情報(リアルデータ)の取得・集積及びリスト化も、また重要になってきます。匿名加工を見越していないリアルデータの収集・集積方法は、匿名加工化に伴う大きなコストにつながるのです(サービスそれ自体を見直す必要にもつながりえます)。

 

よって、現状ある集積情報リストの組み方についても、上記指針を参考に、見直すことが必要になってくると思います。

なお、サービス利用規約等において、「単にユーザーの情報を収集します」といったように包括的にのみ規定する例が多く見られております。「情報」という無体物に対する権利という複雑な問題はあるものの、上記のようなサービス利用規約例は、ユーザーの抵抗感を強く生む要因ともなります。

 

上記指針に従って、匿名加工化を「適切」に行ったとしても、前提たる個人情報の収集過程が不透明かつ不完全であるとすれば、後の二次的情報の利活用は望めないといえます。

 

近年、IoT機器の普及や利用に伴いビッグデータ化された情報の利活用が幅広く検討されています。情報の利活用においては、上記でみたように、①情報収集・集積にかかる過程の透明性及びユーザーの瑕疵なき承諾の取得、②指針に従った適切な匿名加工化という観点が重要になってくるのではないでしょうか。

 

 

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