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2016.10.21
ベンチャー法務

シェアリングエコノミー型サービスと、それに付随して問題となるプラットフォームについて

弁護士 康 潤碩(カン ユンソ)

■ はじめに

「シェアエコ型サービスって結局のところ何?」

最近になり、こんな疑問の声を多く聞きます。そこで今回は、シェアリングエコノミー型サービスとそれに付随して問題となるプラットフォームについて考えてみたいと思います。

 


■ シェアリングエコノミーとは
「シェアリングエコノミー」については、以下のような定義があります。

<定義1>
社会にあるアイドルリソース(非稼働資産)を集約し、その利用を望む者に対し、適材適所なサービスを提供するプラットフォームサービスの一つ


<定義2>
IT利活用による個人間の情報のマッチングを行う機能をインターネット上に提供することで、利用されていないスペース、モノ、スキルなどを短期的に提供したい不特定多数の一般個人と、これらの利用を希望する不特定多数の一般個人との間を仲介し、個人の遊休資産等の共用を実現するサービス(IT利活用に関する制度整備検討会「中間整理案」)

上記の定義において、私が重要と考えるのは、①アイドルリソースの集約(個人の遊休資産等の共用の実現)と、②プラットフォームによる仲介サービスという点です。
より厳密に考えると、「アイドルリソースの集約」とは、社会に散在するアイドルリソースに関する情報を集約することといえます。

したがって、シェアリングエコノミー型サービスは、(本来的には)情報を集約し提供するプラットフォームを前提とするサービスといえます。


A photo by Aaron Burden. unsplash.com/photos/xG8IQMqMITM

 

 

■ プラットフォームとその法的性質における法規制を考える際の視点
プラットフォームとは、「一定の取引に関連する情報が集積されるインターネット上の場所」などと定義され、その「場所」の提供がプラットフォームサービスといえます。
その本質は、「情報の集約と提供」にあると考えられます。そして、その情報の集約と提供は、マッチングを目的とするものであることから、仲介・媒介に位置づけられます。

法的に考察すると、これは、「媒介」(他人間に立って、両者を当事者とする法律行為の成立に尽力する事実行為)に当たると考えられます。
ここでのポイントは、当事者と媒介者という二つの属性が存在し、これらは、法的に「別個の属性」だということです(もちろん、それらにすら当たらない類型もあります。)。

 


■ シェアリングエコノミー型サービスにおける法規制を考える際の視点
これらを踏まえると、法規制を考える上では、当該個別の法令が「媒介者・仲介者」を適用の対象としているか、当該事業者が媒介者・仲介者を超え「当事者またはそれに準じる地位にある者」に当たり法適用を受けるか、当事者や媒介者にすら当たらないか等が、重要な基準となります。
 
そして、この基準において考量すべき要素は多岐にわたると考えます。
たとえば、情報の性質や当事者(リソースの取引を直接に行う者)との人的・法的関係、各リソースに関する取引への関与程度、リソース自体の性質やその活用による社会的影響等を挙げることができます。

さらに、このリソースの性質としては、その活用による危険性・安全性、その管理可能性等があると考えられます。このリソースの性質こそ当該プラットフォームの「関与程度」を基礎づける要素であると、私は考えております。


すなわち、リソース及びその活用において管理可能性に欠けるところがあれば、管理のための「関与」を強めざるを得ず、他方、安全性・管理可能性において問題がなければ単純な情報提供の「関与」で足りるという関係にあると考えられます。

 


■ 最後に
シェアリングエコノミー型サービスが社会に散在する様々なリソースを対象とするものである以上、これからも絶えず、新しい分野のシェアリングエコノミー型サービスが生まれてきます。

そのような新しい分野のサービスについてもスピーディーに対応できるよう、GVA法律事務所は日々研鑽してまいります。

 

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